1990年の設立以来、大人の女性に絶大な人気を誇っていたアパレルブランド「ツモリチサト」が、2019年をもってブランド事業を終了することが公式サイトで発表され、話題となっている。
このニュースに、ツモリチサトのファンは驚きと悲しみを隠せない様子。
アパレルが好きな筆者も、歴史あるファッショブランドがなくなるのはとても悲しく思う。とくに最近はシンプルで味気のないファストファッションが主流になってきているので、ツモリチサトのようにデザインに独自性があるブランドがなくなるのは残念でならない。
この件に関してネットでは、「ツモリチサトのアパレルはなくなるけど、ハンカチなどの小物の販売は継続する可能性がある」という憶測が飛び交っている。
もしそうなら少しは寂しさが紛れるものだが…。
しかし、なぜツモリチサトは終了してしまうのか。まさか人気がなくなったからなんて理由なわけがあるまい。
居ても立ってもいられない状況だったので、ツモリチサトが終了してしまう理由を探ってみた。
ツモリチサトの人気は健在
当然といえば当然だが、ツモリチサトの人気は健在だ。
というか、人気がなかったらネットでここまでツモリチサトの終了について騒がれはしないだろう。
人気アパレル通販サイトのZOZOTOWNや、その子会社のゾゾユーズド(ZOZOの古着専門サイト)や、メルカリ、ヤフーオークションでも、ツモリチサトのファッションアイテムは売買のやりとりが頻繁に行われている。
ファッションに興味がある人なら、ツモリチサトの人気度は言わずもがなわかる。
では、なぜ人気がある中で、ツモリチサトのブランド事業は終了するに至ったのか?
価格帯に問題があった?欲しいけど買えない人が続出

欲しくても買えない…?
90年代は今より景気が良く、服にお金をかけられた時代だ。それに加え、ファッション自体が流行っていたから、何よりも服にお金をつぎ込む人が多かった。
筆者の知り合いに、20代の頃は給料のほとんどをツモリチサトに費やしていたという40代女性がいる。全身ツモリチサトでコーディネートするほどの熱狂的なファンだったらしい。もちろん、今でもツモリチサトは大好きなブランドの1つだとのこと。
しかし、そんな彼女は現在ツモリチサトのアイテムはハンカチやお財布などの小物しか持っていないという。
なぜか? それは、単純に小物以外のアイテムは高いので、今の収入ではとても手が出せないとのこと。
また、今回のツモリチサトの終了の件についてネットでも
「いつかお金に余裕ができたらツモリチサトの服買うのが夢だったのに…」
「お洋服は高くて買えないけど、猫ちゃんのお財布を長年大事に使ってます」
などという声があがっている。
つまり、ツモリチサトは好きだけどお金に余裕がないから買えない… という人が多く見受けられるということだ。
今のご時世、社会人でも服や小物に高いお金かけてる余裕ないのが実情である。
その影響を受け、人気はあるが売れ行きが伸び悩み、やむを得ず事業を終了する運びとなった可能性は高い。
ツモリチサトに限らず、今後もこのようなアパレルブランドが出てくるかもしれない…。
小物だけでも継続してほしいものだが…
津森千里さんがデザイナーを引退するわけではない。また、ツモリチサト自体が終了するわけではないという憶測も飛び交っている。
ツモリチサトが完全になくなってしまうのは本当に悲しい。
あのセンスの良い猫ちゃんを見ると癒される。せめてハンカチやお財布などの小物だけでも販売を継続してほしいものだ。