コンビニ大手チェーンの「ローソン」が、買い物客が自分でお会計を済ませることができる「セルフレジ」を、2019年10月までに全店に導入すると発表した。
セルフレジでのお支払い方法はクレジットカードや電子マネー限定とのこと。キャッシュレス化(現金不要)が進む時代のニーズに対応しての試みだろう。
店側の狙いは、もちろんお客様の利便性の向上。深刻な人手不足に悩まされている状況下のなか、セルフレジを導入することにより、少しでも買い物客を待たせないように配慮する一心だ。
コンビニは、セブンでもファミマでもなく、もっぱらローソン派だ。という方には嬉しいニュースかもしれない。
頻繁に利用するコンビニのレジでの待ち時間が短縮されるのは助かるし、なにより自分で商品を読み取ってお会計まで済ませられるなんて、まるで店員さんになった気分で、ちょっぴり楽しい気もする。
これで、ますますローソンが好きになるかもしれない。
しかし、ここで1つ疑問が生じる。
それは、ローソンのセルフレジは全商品に対応しているのか? ということ。
いくら便利なシステムが導入されるからと言って、買えない商品があるのであれば、利便性が高まるとは言えない。特に、自分が頻繁に買う商品が買えないのであれば尚更だ。
そこで、ローソンのセルフレジで買えるものと買えないものをピックアップしてみた。
自分が頻繁に通うローソンのセルフレジ導入が楽しみな方は参考にしてほしい。
この記事のざっくり情報
ローソンのセルフレジはバーコードがある商品なら基本的に購入OK
パンや冷凍食品などを包装してある袋、お菓子やアイスの外箱、ペットボトル飲料のラベル、缶ジュースのパッケージ…
ローソンに限らず、小売業が取り扱っている商品には基本的にバーコードが付いている。
ローソンのセルフレジは、このバーコードを1点1点読み込んで商品を登録してお会計を済ませるシステムなので、バーコードが付いていれば、基本的にセルフレジでの購入は可能となる。
※商品購入後は備え付けのレジ袋に自分で袋詰めする。ちなみに、ポンタカードも読み込むことができるので利用可能。
ホットスナック(からあげクン等)やマチカフェ(コーヒー)は購入できない

セルフレジではコーヒーは買えない…
ローソンのセルフレジでは、いわゆる「レジ横商品」と言われるホットスナックやコンビニコーヒーを購入することはできない。
これらの商品は、バーコードが付いていないうえ、レジで店員が用意するものだからだ。
そのため、ローソンでトップクラスの人気商品である「からあげクン」はセルフレジで購入することができない。
からあげクンを買うには、たとえどんなにレジが混んでいようが、並んで待つしかない。レジ横にあるコーヒーメーカーで飲むカフェラテ等も同じだ。
理屈は理解できるが、ホットスナック等のレジ横商品をササっと買いたいときには、セルフレジは全く役に立たないというのはいかがなものか。
都合よく前に並んでいる人がセルフレジに流れて行ってくれればいいのだが…。
客の利便性を高めたいのなら従業員を増やして欲しいとの声も
この意見はごもっともだ。
「人手不足」「人件費削減」「キャッシュレス」「AI時代」「無人営業」…いろいろ言われているが、従業員の数さえ揃っていれば、客の利便性はあがる。(経費や経営について深く考えなければだが…)
それに、高齢者の多い地域では、セルフレジ本来の利便性がうまく機能しないだろう。
高齢者はセルフレジの使い方がわからなくて店員に聞く。たとえどんなに混雑していようともだ。すると、その分店員の手が回らなくなり、むしろ逆に他のお客さんを待たせる事態になるのは容易に想像がつく。
イオンなどの大手スーパーではこうした事態を回避するため、セルフレジ専用係を最低一人巡回させている。
ローソンに限らず、コンビニ規模の小売店で、セルフレジのみに人員を割けるはずもない。だったら普通に接客しろと非難を浴びるのが目に見える。
ローソン全店にセルフレジが設置されることで、からあげクンをスムーズに買える結果になるのかどうか…興味深いものだ。